2017年に第1回展を開催した「台日藝術博覧会」は過去3年間に渡り、台湾の人々に現在の日本美術の幅広さや魅力を深く知っていただくための機会を提供してきました。 今回は舞台は、昨年大成功を納めた台湾随一のターミナル駅「台北駅」の中央コンコースから舞台を移し、台湾現地でも"旬"な芸術発信地として注目を集める「松山文創園区」が会場に選ばれました。
台湾には、日本統治時代に建設された歴史的建造物を利用した2つの先端文化発信基地があります。1つは酒造工場であった跡地を利用した華山1914文創園区。もう1つが今回の会場となる、当時の煙草工場跡地をリノベーションした芸術文化複合地区である松山文創園区です。
古い倉庫を利用した5つの棟では現代アートなどの美術展をはじめ、クリエイターが中心となるマーケットやファッションショー、日本から影響を受けたサブカルチャーな展示会まで様々なイベントが毎週末に開催され賑わいを見せます。また、他にもデザインミュージアムやカフェ、ショップ、映画の舞台にもなった閲楽書店など、レトロな魅力を活かした美しいインテリアの施設が若者を中心としたクリエイティブな人々を惹きつけ人気を呼んでいます。
これまでに、台北駅や台中市政府の新庁舎を会場とした展覧会では、台中市観光旅遊局、交通部観光局、台湾鉄路管理局などの公的機関からの協力もあって、両年とも多くの来場者で盛況のうちに閉幕を迎えました。
2020年に開催する第4回展では、改めて「交流」に主眼を置き、国立台北芸術大学美術学部と協力のもと、台湾と日本の文化的交流をさらに前進させる芸術交流展となる予定です。
中心都市・台北に限らず、台湾の大都市には多くの美術館やアートセンターがあり、大規模ミュージアムが続々とオープンするなど近年その数は急増しています。また、九州と同じくらいの面積である台湾全土には、画廊がおよそ1,000軒もあり、そのうちの100軒ほどが海外でも積極的な活動を行っていると言われます。今年で26回目を迎える「アート台北(台北國際藝術博覧會)」など世界的にも有名なアートフェアも多数開催されている台湾。有力コレクターの存在も知られており、今春香港で行われたあるオークションでは、落札額の比率が中国7%、日本が18%に過ぎなかった中、台湾が36%を占めたほどです。こうしたことからも、台湾は今、アジアで最もアート熱が盛んな国と言えるでしょう。
開催概要 | |
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会 期 | 2020年3月28日(土)-30日(月) |
会 場 | 松山文創園区3号倉庫 |
主 催 | 台日藝術博覧会実行委員会 |
協 力 | 国立台北芸術大学美術学部/台湾女性芸術協会/KMS日台交流協会/台湾女性企業家協会/台湾旅遊交流協会/台湾観光発展協会/雄獅旅遊集団 雄保連合国際旅行社股份有限公司/欣奇広告股份有限公司/A.M.S.C./一般社団法人雪舟国際美術協会 |
ジャンル | 平面作品(絵画/版画/工芸/書/写真 等) |