会 期
2012年5月30日(水)〜6月27日(水)
時 間
11:00〜19:00
(最終日は17:00まで)
休廊日
日・月曜日
ジャン=フランソワ・ラリューについて
現在のフランス画壇で最も注目される画家、ジャン=フランソワ・ラリューの個展を開催いたします。
1960年、南仏に生まれた彼は11 歳にして公立絵画アカデミーで学び、18 歳でベアルネ 美術館における個展を開催。やがてパリに移って頭角を現します。若干35 歳(1995 年)で、ロダンやルノワールが会長を歴任したサロン・ドトンヌの会長に就任したことは、フランス画壇において驚異的な出来事でした。
彼が好んで描く主題は、人類の生存に欠かすことができない有機的植物の必要性。その対極にある無機的近代建造物の有機化。独特の絵画言語により、様々な色彩のフォルムを幾層にも重ねて描かれた作品は、我々を現実と想像の交差する不思議で幻想的な世界へと導きます。ラリュー芸術と心の中で対話を楽しんでいただければ幸いです。
REIJINSHA GALLERY, Tokyo
ラリューの世界観
ジャン=フランソワ・ラリューの絵画世界。それは私達を、色彩鮮やかで驚くような世界へと観るものを誘い込む独特の世界です。彼自身が使う独特のアルファベット(絵画言語)で風景・景色を新たに創り上げた絵画は、有機的生命感と無機的な現実世界の倒錯した夢の世界。
マンハッタン、香港、ドバイ、パリなどの強烈な個性を持つ都会も彼は描きます。これらの都市が持つ独特の匂いと雰囲気が、彼の作品に複雑な魅惑的要素を醸し出させています。
ビジュアル化された彼の言語は、現実世界を理想化させながら詩的な超現実性の語り部となって、我々が存在する世界を造形美術へと昇華させるのです。
ラリューが最も好きな主題は樹木。人間が生き続け、幸福でいられるための植物の存在価値、その根に対する再認識を深く描き出します。彼の心に浮かびあがってくるフォルムを重ねながら、複雑で陽気な構造を画面に作り上げ、そこに多文化で普遍的かつ色彩豊かなシーニュを載せる。激しく奇妙な彼の絵画言語で、不思議な四角形、丸、三角、鳥、蝶、人物が現れる風景をキャンバスに描き、夢の中にいるようなイマジネーション溢れる音楽的なリズムに乗せて、不思議な世界へと我々を導く扉を開くのです。
フランスだけでなく海外でも彼の作品は多くの美術館で展観され、一部を紹介すると、1991年モスクワとサンクトペテルブルグの現代美術館、1993年ベイルート美術館、1994年~1995年 上海美術館、1998年沖縄ガーデン美術館とボルドー美術館、2001年北京中国国立美術館、2004年台湾国立美術館などが挙げられます。
現在彼の作品は、パリ・ニューヨーク・ロンドン・ジュネーブ、シンガポール・香港・ソウル、そしてモナコのオペラ・ギャラリーに常設展示されていますので、お立ち寄りください。
最近ではアブダビとニューヨーク、香港のオペラ・ギャラリーで彼の個展が開かれたばかりです。
1995年から2004年までパリのサロン・ドートンヌの会長を務め、2010年5月には1844年に創設されたフランス・テーラー財団会長に就任。アートの啓蒙と認識を広めるためにも幅広い努力をしています。
略 歴 | |
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1960 | タルブ市に生まれる。(フランス、オート・ピレネー県) |
1971 | フランソワ・ヴィヨン絵画アカデミーに入校。 |
1972 | フランソワ・ヴィヨン賞受賞。 |
1973 | ジャン・ラフォルジュと出会い、
この画家の助言により美術の道を選ぶ。 |
1978 | ポー市ベアルネ美術館絵画賞を受賞。
同美術館で個展を開催。 |
1982 | パリに移住。 |
1987 | グランパレ・アーティスト擁護委員会の共同創設者となる。
この頃から彼の作品が国内外を問わず数多くのサロンや ギャラリーで展示され始める。 |
1990 | サロン・ドトンヌの運営委員会メンバーの一員となる。 |
1995 | サロン・ドトンヌ会長に就任。(〜2004 年) |
2005 | グランパレ・歴史的サロン連盟会長に選出。
同年テーラー財団副会長に任命される。 |
2006 | 「アール・アン・キャピタル」の創設者の1 人として、
グランパレの再オープンのために尽力。 |
1997 | 和歌山県民文化会館個展 浅井忠記念賞展 |
1998 | 青木繁記念大賞公募展 |
2003 | 朝日チューリップ展準大賞(オランダ・ベルギー スケッチ旅行) |
2004 | 上記受賞記念企画個展(朝日アートギャラリー) |
2006 | 多摩秀作美術展佳作賞(青梅市立美術館) |
2008 | 北京オリンピック公式巡回展覧会に出展し、中国各地の数々の美術館で作品を紹介する。 |
2010 | テーラー財団会長に就任。 |
REIJINSHA GALLERYの詳細は
下記のページからご確認ください。