年度別実績Performance
第24回
雪舟国際美術協会展
国立新美術館が開館して早10年。そして雪舟国際美術協会が同美術館を舞台に本展を開催するようになってからも10年が経ちました。開館10年という記念すべき節目の年に、美術館では様々な特別展や催しを実施し、多くの美術ファンが詰めかけた国立新美術館。2017年を締めくくる展覧会として行われたのが「安藤忠雄展-挑戦-」です。ここに隣接する展示室1C・1Dを会場に、12月13日から24日まで、「第24回 雪舟国際美術協会展」が開催されました。
バラエティに富んだ書画の出展作と参考展示からなる253点の秀作が集結。出展者や関係者、一般来場者などで、会場は大変賑いました。「書と日本画が同じ会場で展示されることがあまりないので、見応えがあった」「一つの展覧会で色々なジャンルの作品が観られて良い」「毎年作品のレベルが高くなっていくのが分かる」などの感想が寄せられました。
今展では、日天山願教寺(石川県加賀市)の貫首である前日翔氏のご厚意により、膨大なコレクションの中から珠玉の作品を展示。例年以上に充実した参考展示作品によって、古来より続く書画の奥深さが感じられたことでしょう。
アートメゾン・ビエンナーレ 2017
5回目の開催となる今展も、マドリード中心部の「シルクロ・デ・ベジャス・アルテス(マドリード総合芸術センター)」で行われました。一般来場者やアーティストに加え、海外からの旅行者や日本大使館関係者も足を運ばれました。この展覧会は、参画アーティストの名前が刻み込まれ永久保存されるモニュメントの建立、同じく作品が収められる美術書籍『Art Maison International』第22号の刊行という三位一体のプロジェクト「2017-2018 A.M.S.C. Project ARTE de JAPÓN」の幕開けを告げるものです。
また、本展では、歌麿、写楽、広重による日本の歴史的浮世絵(復刻版)の展示と共に、A.M.S.C.名誉総裁ペドロ・フランシスコ・ガルシア氏が所蔵する、貴重な5点のカルコグラフィ版画が展示されました。
「美術屋・百兵衛」2017年秋 No.43 高知特集
2017年10月5日(木)発売 定価:定価500円(税込) 2017年は大政奉還から150年、2018年は明治維新から150年という記念すべき年。日本を大きく変えたこの2つの出来事に大きく関わったのが、高知(旧・土佐国)の人々。 今号の「美術屋・百兵衛」では、個性豊かな志士たちがどんなバックボーンから生まれてきたのかを探り、そしてそれがこの土地の美術にどう反映されているのかを見ていきます。 伊藤若冲や曾我蕭白、河鍋暁斎に勝るとも劣らない、知る人ぞ知る奇想の画家・絵金、現代の洋画壇を代表する画家のひとり奥谷博など、高知は歴史の世界だけでなく、美術界でも優れた才能を生み出してきました。 それは今も脈々と続いています。おおらかな中にも芯の通った精神性を持つ土佐の「いごっそう」や「はちきん」たち。彼らがどのように生き、どんな作品を創り出してきたかを、「美術屋・百兵衛」No.43で見つけてください。
「美術屋・百兵衛」2017年夏 No.42 富山特集
とやまの夏をアートで涼む 2017年7月18日(火)発売 定価:定価500円(税込) 富山湾と立山連峰に囲まれた富山県。新鮮な海の幸や美しい大自然が頭に浮かぶかもしれませんが、実は様々なジャンルの美術館があることをご存知でしょうか? 中でも注目したいのが、8月26日にグランドオープンする「富山県美術館」。近代美術の名品が揃う同館の見どころを余すところなくお届けします。水墨画や日本画などを中心に展示している「富山県水墨美術館」や世界的にも珍しい発電所をリノベーションした美術館「下山発電所美術館」など美術の話題を中心に様々な富山を紹介します。北陸新幹線が開通してますます身近になった富山。この夏現地へ行きたくなる、そんな一冊です。
雪舟国際美術協会 特別企画
-和響展-
雪舟国際美術協会設立20周年を記念して2012年より始まった特別展も6回目の開催を迎えました。この本協会が行なう最後の特別展が「2017年 雪舟国際美術協会 特別展 -和響展-」です。
本来、書画の団体である雪舟国際美術協会ですが、今回はジャンルに囚われず「魅力的なコンセプト」「強い独創性」「高い芸術性」「高い完成度」「“和”の要素」の5つを兼ね備えた作品を公募し、208点の力作が東京都美術館に集結いたしました。平面絵画だけでなく、立体作品も含んだ展覧会は、設立以来初めての試みです。“和のテイスト”が込められた様々なジャンルの作品が一堂に集ったことによって、バラエティに富んだ今回の特別展。5日間の開催期間中には、出展者をはじめ、多くの美術関係者や美術ファンが来場しました。会場には、気になった作品の前で熱心にアンケートを書く方や、どの作品に投票するかを真剣に考える方、何度も同じ作品の前に足を運ぶ方などの姿が多く見られ、出展作一点一点のオリジナリティ、そして芸術作品としての稀少な価値を改めて伺い知ることができました。
また、今回の特別展では、世界最古の公募展である「ル・サロン(フランス芸術家協会)」の会長であるマルチーヌ・ドラルフ氏を始め、計7名の作品を特別に展示いたしました。
第22回
オアシス 2017
「現代人の渇いた心を、珠玉のアートで潤したい」という想いから1996年にスタートし、今では関西最大級の国際美術展となった「OASIS」。
22回目を迎えた今年のOASISでは、日本を中心にフランス、スペイン、モナコの4ヶ国から集まってきた様々なジャンルの素晴らしい作品の数々が、アーティストと鑑賞者、アーティストとアーティストとを国境を越えて繋ぎ、アートによる国際交流を生み出す3日間となりました。
今回の会場は展示壁の色を黒に統一。静かで落ち着いた印象を与える黒の壁が作品を引き立てるため、来場者からは「作品鑑賞に集中できる」「天井が開いた美術館のようだった」と好評でした。
会場では作品の展示以外にも、昨年に続いてワークショップが実施され、気軽にアートを体験しようという老若男女が参加。出展者と来場者が一緒にアートを楽しんでいました。それが、「社会と美術界の架け橋」でもあるOASISの役割でもあり、熱心な美術ファンで盛り上がっていました。会期の3日間すべてが晴天に恵まれ、大勢の来場者で賑わった第22回 OASIS 2017。この一大美術イベントは今年も大盛況のうちに幕を下ろし、既に来年の計画が始まっています。
「美術屋・百兵衛」2017年春 No.41 栃木特集
放庵とへっぽこ先生。 2017年4月23日(日)発売 定価:定価500円(税込) 栃木と言えば、海外からの旅行者にも人気の高い日光東照宮や、鬼怒川、那須などの温泉地、戦場ヶ原や華厳の滝といった美しい景勝地……と様々な観光地を思い浮かべる方が多いでしょう。もちろん宇都宮餃子、カクテル、イチゴなどのグルメも有名です。しかし、この地にあるのはそれだけではありません。白根山や男体山など高い山々が聳え、清らかな水が流れる栃木県は、小杉放菴、清水登之など芸術家の感性を刺激し、烏山和紙や益子焼といった素晴らしい伝統工芸を生み出しました。 栃木県に育まれた芸術と文化を、ぜひ貴方の目で確かめてみてください!
Art Maison InternationalVol.21
『不寛容社会』を乗り越えるためのアートというひとつの解答 自らが属する集団とは異なる思想、習慣、規律、宗教、民族、人種などを認めない世の中。いわゆる「不寛容社会」という言葉をよく耳にします。宗教間・民族間の紛争が激化しているというニュースが、日々新聞やテレビを賑わせるこの時代。しかし、それは何も現代に限った話ではないでしょう。 “映画の父”とされる映画監督のD・W・グリフィスは第一次世界大戦直後の1919年、いつの時代もはびこる不寛容を描き、人間の心の狭さを嘆く映画『イントレランス(「不寛容」の意)』を制作しました。一方、絵画の世界ではパブロ・ピカソがスペイン内乱時の無差別爆撃の悲劇を『ゲルニカ』に描き、反戦や抵抗のシンボルとなったのは周知の事実でしょう。 発刊から21年。この「Art Maison International」最新号でも、芸術が持つ大きな可能性、そして解釈によっては世界の多様性を想起させるような作品を紹介しています。芸術が教えてくれるのは、物事にはいくつもの解釈があり、そのいずれもが正しいという事実。世の中には様々な答えが存在すると知る事によって、人は他者に対してより寛容になれるのではないでしょうか。 「Art Maison International」Vol.21 は、思想、習慣、規律、宗教、民族、人種などを越え、優れた美術作品が人の心に悟りを与えることを教えてくれる本でもあります。伝統を重んじつつ、常に深い思考をしながら新しい表現を模索する。そんな素晴らしい日本人芸術家たちの作品から、我々を取り囲む環境、命の大切さまで想いを馳せていただけたら幸いです。(巻頭挨拶より抜粋) 特集:日本美術史を飾った先人たち 富岡鉄斎/菱田春草/横山大観/川合玉堂/上村松園 他 ◆監 修:ペドロ・フランシスコ・ガルシア ◆装 丁:B4大判サイズ/ハードカバー ◆言 語:全編英文和文併記 ◆価 格:8,000円(税別) ◆発行日:2017年3月31日 初版発行
台日藝術博覧会
~Art Station 2017~
“日本美術界の今” を象徴する日本の芸術家と、台湾の芸術界において重要な役割を担う作家やギャラリストたちとの交流を主眼に置いて実施される美術展。それが、「台日藝術博覧会」です。
その記念すべき第1回展が、3月24日から26日までの3日間、台湾最大のターミナルである台北駅の1Fコンコースで開催されました。題して「第1回 台日藝術博覧会 ~Art Station 2017~」。 台北駅では初の大型総合美術展となったこの展覧会には、日本側から217点の作品が、台湾側からは日本でもおなじみのジュディ・オング倩玉の作品など11点が出展されました。新進気鋭の若手からベテランまで様々なアーティストの手掛ける傑作が一堂に会し、台北駅は3日間限定でまさに“アートステーション”へと変身。アジアで最もアート熱が高いといわれる台湾の人々を魅了しました。 なお、この広大な台北駅を始点とし出発した「台日藝術博覧会」は、今後も南北を縦断する予定で、来年は台中市での開催が計画されはじめています。
第11回
モナコ・日本芸術祭 2017
この芸術祭は、モナコの美術団体「ユネスコ公認国際美術連盟モナコ公国委員会」と、日本のアーティストたち(麗人社芸術文化使節団)が合同で行う、毎年恒例の展覧会です。主催は、モナコ公国政府文化庁ならびにモナコ公国政府観光会議局。日本とモナコとの芸術交流を図ることを、展覧会開催の大きな目的としています。この日は、両国セレモニーのためにモナコ公国政府関係者などの来賓や日本・モナコ両国のアーティスト、多くの招待客や一般来場者が集結。会場である国立レニエ3世オーディトリアムは大いに盛り上がりました。
国内外の美術展や美術書への作品発表
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