年度別実績Performance
第26回
雪舟国際美術協会展
「自由な会風の美術団体を設立し、個性を重視した作品発表の場を作るべき」という考えから1994年に生まれた雪舟国際美術協会。その精神は、四半世紀を過ぎた今も受け継がれ、今年の26回展にも自由で創造性豊かな222点の水墨画、日本画、書の力作が集いました。
また、将来の活躍が期待される学生たち(桜美林大学)の作品10点、日天山願教寺(石川県)などよりご提供いただいた特別展示作品、参考展示作品合わせて17点、雪舟等楊の複製画7点も展観。合計253点もの作品が国立新美術館1階展示室1C・1Dの会場に展示されました。
11日間の会期を通して出展者や関係者、一般来場者などで会場は大変賑いました。この展覧会の特徴のひとつが、アーティストとして活動する作家や美術関係者が多く来場すること。また、全来場者のおよそ1/5が外国人来場者でもあり、まさに「国際」と名付けられた展覧会にふさわしいものとなりました。
12月22日、「第26回 雪舟国際美術協会展」は、大盛況のうちに幕を下ろし、時代が平成から令和に変わっても、変わることのない日本美術の素晴らしさを伝える展覧会となりました。
サロン・ド・アール・
ジャポネ2019 〜日本の色〜
パリの高級住宅地16区、ロンシャン通りのリンダ・ファレル・ギャルリーで行われた「サロン・ド・アール・ジャポネ2019 〜日本の色〜」は、盛況のうちに閉幕しました。作品の傾向を鑑みて、11月6日から12月2日までの約1ヶ月を1週間ずつ4会期に分けて展観。
また、今回はインターネットなどを通じ、若手アーティストの出展も積極的に推進しました。今展をきっかけに、モネやマネ、セザンヌその他数多の大家を輩出した「ル・サロン」展への出展をはじめ、欧米を中心に目覚ましい活躍をみせる日本人アーティストのパリ進出の足がかりとなるべく、「サロン・ド・アール・ジャポネ」展は回を重ねていく予定です。今回総合監修を務めた「ル・サロン」絵画部門最高責任者のアラン・バザール氏からも高評をいただき、今後更にパリの美術関係者や美術ファンへ、日本美術の素晴らしさは、浸透していくでしょう。
アルテ・デ・ハポン・
ビエンナーレ 2019
「平成」というひとつの時代が終わり、新たな時代「令和」が始まる2019年に開催された、第6回目となるアートメゾン・ビエンナーレ(原題)。今回は日本が新元号となったことを記念し、「アルテ・デ・ハポン・ビエンナーレ “平成から令和へ”(Bienal de Arte de Japón Era HEISEI―REIWA)」という名称の特別展としての実施となりました。
メインテーマは「日本と繋がろう(世界における日本美術の今)」。両国の美術を比較検証できると同時に、日本を体感できる文化イベントなども用意し、西日文化交流の場となった会場には、多くの来場者が詰めかけました。
2013年の第3回展以降、この展覧会はマドリード中心部にあるシルクロ・デ・ベジャス・アルテス(マドリード総合芸術センター)で開催されています。「芸術の保護と発表のための機関」として民間が非営利で運営する施設で、1880年に創設された有名な芸術の殿堂。1926年に再建された建物は、スペインの「歴史的・芸術的国家記念建造物」に指定され、上部にある大きなアトリエは、パブロ・ピカソが青年時代、絵画クラスに学生として参加していたことでも知られています。
「美術屋・百兵衛」2019年秋 No.51
2019⇄2020 変わりゆくアート事情 2019年10月13日(日)発売 定価:510円(税込) 一般の方にも美術の面白さを伝えるため、2007 年に創刊した「美術屋・百兵衛」。豊富な作品図版や写真、情報で、難しそうなアートの話題をわかりやすく紹介してきました。 本号では、2020年に向けた東京の美術館・博物館の動きに注目。 変わりゆく東京の街のアートに目を向けた今回の特集、「TOKYO の美術館は、今。」。東京都が運営する5 つの美術館・博物館を中心に、その他気になる館の現状をレポートします。また、それ以外にも、3 年ぶりに開催される「岡山芸術交流」総合プロデューサーの石川康晴氏、総合ディレクターの那須太郎氏のインタビューなど、必読の記事がめじろ押しです。
第24回 オアシス 2019
Osaka & Paris
24回目を迎えた「OASIS」。会場は、ビジネス街でありながら大阪城公園の近くにあるため、仕事帰りや子どもの手を引きながら観に来られるアートファンで賑わいました。今回の「OASIS」は、東京で国際的なスポーツの祭典が開催される2020年以降を見据えレガシー創出のために設けられた、日本文化の魅力を発信する国家的な文化プログラム「beyond2020」の認定事業のひとつとして開催。本展でも、事業理念に基づき、言語の壁を超えた芸術による文化交流を行いました。 5月17、18日には総合監修者アルフォンソ・ゴンサレス=カレーロ氏とアラン・バザール氏が、会場を訪れた出展者を対象に出展作品を講評されました。スペインの国家美術鑑定士でギャラリストでもあるアルフォンソ氏と、世界最古の公募展「ル・サロン」の絵画部門代表を務めるバザール氏。出展者は、グローバルな視点で語られる2人のコメントに熱心に耳を傾けていました。 また、3日間の会期を通し、画材メーカーのホルベイン画材株式会社協力のもと、ワークショップを開催。同社の水彩色鉛筆やパステルなどを使って、大人から子供までが塗り絵や制作体験を楽しみました。 大阪展終了後は、芸術の都・パリに巡回。16区トロカデロ広場近くの新進気鋭の画廊リンダ・ファレル・ギャルリーで、6週間に渡り現代日本の芸術を展観したこの芸術祭には、多くのアートファンから大きな注目が集まりました。
「美術屋・百兵衛」2019年夏 No.50
創刊50号、やっぱりアートが好き。 2019年7月14日(日)発売 定価:500円(税込) 一般の方にも美術の面白さを伝えるため、2007年に創刊した「美術屋・百兵衛」。全国47都道府県の美術を中心とした文化全般を紹介してきたこの雑誌が、4月発売のNo.49で日本を周り終え、No.50から内容がさらに充実し、より現代アートに接近します。 リニューアル特集第一弾は、夏のアートイベント情報を紹介。「あいちトリエンナーレ」、「瀬戸内国際芸術祭」、「Reborn-Art Festival」でそれぞれ芸術監督を務める津田大介、北川フラム、小林武史のインタビューを掲載。いま、地方型芸術祭に国内外から多くの来場者が足を運んでいます。その背景には何があるのか?それぞれの芸術祭でアーティストが発信するメッセージとは? 3人のインタビューから紐解きます。
「美術屋・百兵衛」2019年春 No.49 熊本特集
熊本文化考:山本太郎と小山薫堂に問う くまもと温故知新。 2019年4月13日(土)発売 定価:500円(税込) 2007年の創刊当初から続いてきた都道府県特集の最後となる今号は、阿蘇の山々や天草の青い海、中心部に立つ熊本城で知られる熊本県を特集。脈々と育まれてきた熊本の芸術にスポットを当てます。 県出身のニッポン画家・山本太郎のインタビューや熊本県立美術館や熊本市現代美術館、島田美術館、つなぎ美術館に加え、5年5ヶ月の休館期間を経て昨年12月にリニューアルオープンした熊本博物館も紹介。全国トップの墓基数を誇る熊本の装飾古墳について解説する熊本県立装飾古墳館も取り上げ、古来より続く熊本の芸術を余すことなく掘り下げます。 また、くまモンとその生みの親(小山薫堂)の震災復興に対する取り組みやこの時期のおすすめスポットも掲載し、県全体の魅力を伝えます。熊本特集以外では、瀬戸内国際芸術祭や注目の展覧会情報を取り上げるなど、全国の旬な美術情報も満載です。
台日藝術博覧会
~Art Station 2019~
今展では、台湾の女性アーティスト約200人が所属する「台湾女性芸術協会」の選抜作家作品19点も展示され、著名な台湾作家の作品を観られることに驚く来場者もいました。日本の書画団体「雪舟国際美術協会」会員の作品27点と、雪舟等楊の『秋冬山水図』の複製も出展され、日本の書画作品の魅力を多くの人に知らしめました。また、展覧会初日の11時より催されたオープニングセレモニーでは、テープカットの後、両国の作家の功績を称える表彰式が行なわれました。
また、会場では日本人作家8名によるワークショップを実施。書や絵画、ニードルパンチミシンを使った羊毛アートなどバラエティに富んだ内容となりました。講師役を務めたアーティストが参加者の目の前で手本を見せながら的確な指導を行ない関心を集めていました。
Art Maison InternationalVol.23
アートはリアルも、バーチャルも超えるかもしれない。 2018年は、VRすなわち「バーチャル・リアリティ(仮想現実)」が人々の身近なところにまで進出してきました。 映画やゲームの世界ではすでによく使われていますが、アートの世界でも作品にVR 技術を取り入れたteamLab などが登場しています。 抽象的な作品はもちろん、具象であったとしても、現実を作家というフィルターを通して再提示する美術作品は、全てバーチャルな存在であると言えるかもしれません。 実際にアーティストは、作品として現実そのものを提示することはありません。そこに思想や記憶など何かが加わることで生まれるアート作品。スーパーリアルな写実画や、現実そのものを写すように思われる写真にしても、作品化の過程で作者の何らかの意志が加わります。 いかにIT 技術が進んだとは言え、技術の進歩にはその時々での限界があり、ITを利用したVRも現時点ではできることに限りがあります。一方、人間の創造性や想像力には壁がありません。想像の世界で人は、宇宙の果てに行くことができ、時間を超えて過去と未来の間を旅することもできるでしょう。 観る者を誰も見たことのない別世界へと誘うアート。この『Art Maison International』Vol.23 には、そんな素晴らしい作品の数々が、散りばめられています。(巻頭挨拶より抜粋) 特集:ピックアップ 日本の美術館 絹谷幸二/草間彌生 他 ◆監 修:A.M.S.C. ◆装 丁:B4大判サイズ/ハードカバー ◆言 語:全編英文和文併記 ◆価 格:8,000円(税別) ◆発行日:2019年3月31日 初版発行
第13回
モナコ・日本芸術祭 2019
2月上旬とはいえ、フランスの南方、地中海に面したモナコは日本の春を思わせるような比較的温暖な気候が続きます。そんなモナコの春の訪れを加速させるようなアートの祭典「第13回 モナコ・日本芸術祭2019」が開催されました。
モナコ公国文化庁ならびにモナコ公国政府観光会議局が主催者として名を連ねるこの芸術祭は2007年に創設されてから13年目。今年は「グレース・ケリー生誕90周年」という節目の年でもあり、それを記念する開催でもあります。会場となった国立レニエ3世大公記念館には例年以上に多くの来場者が訪れ、大いに賑わっていました。展覧会初日の2月8日午後5時よりモナコ公国政府関係者やモナコと日本のアーティスト、招待客および一般来場者が参加して、オープニング・セレモニーが催されました。両国のアートを通じた国際交流が、今年も盛大に開幕したのです。
国内外の美術展や美術書への作品発表
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