年度別実績Performance
サロン・ド・アール・ジャポネ 2023
「第7回 サロン・ド・アール・ジャポネ 2023」が、フランス・パリのリンダ・ファレル・ギャルリーを舞台に、9月13日から10月2日までの日程で開催されました。
会期後半はファッション・ウィークと重なったこともあり、いつにも増して外出する人が多かったようです。セーヌ川近辺で開催されたファッション・ショーに出かけ、その後にギャラリーまで足を延ばす人もいたのではないでしょうか。今回も、日本美術を愛する多くのファンやコレクターが会場を訪れました。
日本から現地へ渡った出展者も多く、会期ごとに催されたヴェルニサージュで自作の解説をおこなう姿が印象的でした。例年以上に会話が弾み、非常に充実した時間を過ごされたようです。出展作家と直接交流し、作品や活動の話を聞くことができた来場者の、満足げな姿も見られました。年に2回開催されるこの展覧会を楽しみにしている美術ファンも多く、日本美術のショーケースとしての本展への期待の高さが示されました。
出展者、来場者ともに賑わしく華やかな夜を満喫した「サロン・ド・アール・ジャポネ」。今後もその注目度はさらに高まっていくでしょう。
第28回
OASIS 2023
第28回展を迎えた今年のオアシス。新型コロナウイルス感染症が5類感染症に移行となったこともあり、会場には昨年より多くの来場者が訪れました。
また、総合監修を務める美術評論家のアルフォンソ・ゴンサレス=カレーロ氏がスペインより来日。コロナ禍以前は、毎年会場で現代日本のアートを楽しんでいた彼の訪日が、4年ぶりにようやく実現しました。ゴンサレス=カレーロ氏による寸評会も開催され、日本のアーティストたちとともにアート談義に花を咲かせていました。
絵画・書・写真・立体・工芸など、幅広いジャンルの作品が出展されることはオアシスの大きな特徴ですが、国際交流に開けた場であることもその魅力の一つです。今展には、日本から160人のアーティストによる192作品と、海外からの出展作を合わせた213点が一堂に会した上、スペインの作家らの来日も叶い、アーティスト同士が国境を超えて交流を図っている姿が印象的でした。
盛況のうちに幕を下ろした第28回オアシス。「アートを身近に感じる芸術祭」をテーマに掲げた本展が、多くの来場者とアート界の架け橋となったことでしょう。
El Legado –後世に残したい西洋の名作と現代日本の美術–
日本美術に初めて私が関わったのは、今から30年ほど前のこと。以後1998年に大阪を訪れ、監修者として美術展運営に毎年関わることとなったため、数千点の作品に深く接してきました。そんな私が断言できるのは、西洋美術の優れた点を取り入れながら、日本の芸術家たちは他国に類を見ない感性で独自の創作を行なってきたという事実です。
私が総合監修を務める「El Legado –後世に残したい西洋の名作と現代日本の美術–」を通じ、日本人芸術家の高い創造性を紹介したいと考えています。そこで今回、美術史家ペドロ・フランシスコ・ガルシアを執筆者として迎えるとともに、私自身も掲載者の選定に携わることにしました。この一冊は、必ずや未来に語り継がれる美の“レガシー(Legado/遺産)”となるはずです。
(発刊に寄せて/アルフォンソ・ゴンサレス=カレーロ)
◆監 修:アルフォンソ・ゴンサレス=カレーロ
◆装 丁:A5サイズ/ハードカバー
◆価 格:4,400円(税込)
◆発行日:2023年4月30日 初版発行
サロン・ド・アール・ジャポネ 2023
3月1日から20日までの日程で、今回で6回目となる「サロン・ド・アール・ジャポネ」が、フランス・パリのリンダ・ファレル・ギャルリーを舞台に開催されました。
会期前半はちょうどフランスの冬休み(バカンス)にあたり、また政府の年金改正法案に反対するデモが会期中何度も行なわれたため、スト参加者を除けば街に出る人の数も少なかったようです。それにもかかわらず、日本美術を愛する多くのファンやコレクターが会場を訪れました。
日本では3月13日以降マスクの着用が個人の判断に委ねられ、5月8日からは新型コロナ感染症の5類への位置づけ変更が決まりましたが、パリの街はすでに感染拡大前の状態に戻っています。渡航制限等も大幅に緩和されたことから、今回は日本から現地へ渡った出展者も多く、会期ごとに催されたヴェルニサージュで自作の解説を行なうなど、来場者と楽しそうに交流する姿が印象的でした。
年に2回、パリで開催される日本美術のショーケースとして定着した感のある「サロン・ド・アール・ジャポネ」。今後もその注目度は高まっていくでしょう。
第29回
雪舟国際美術協会展
コロナ禍が収束したとは言えない中、徹底した感染対策を講じて開催する美術展のありかたが浸透しつつある2022年末、第29回 雪舟国際美術協会展が開かれました。
外出や入国の規制が緩和された影響もあってか、前2年に比べて来場者は大幅に増え、特に土日は入場者の流れが途切れないほどの盛況ぶり。特にその1/3程度を占めた外国人来場者たちは、日本美術に強い関心を寄せており、熱心に鑑賞する姿が多く見られました。会員と一般応募を含め全国から寄せられた入選作品は204点。
学生特別出展では桜美林大学の7点に加え、日本大学芸術学部から6点を展示、若い斬新な感性が会場を彩りました。また、一般社団法人白山令峰会のご厚意で特別展示として出品された、チベット仏教絵画の原画6点も来場者の関心を集めました。
Art Maison International
Vol.27
国際美術書籍「Art Maison International」を発行する株式会社麗人社は、今年で創業30周年を迎えました。
弊社が1993年の創業から変わらず目指し続けてきたのは、素晴らしい可能性を秘めた日本人アーティストの作品を世界に広く発信していくことです。 30周年という節目にあたってこの使命を今一度胸に刻むと同時に、「アートはどんな時代にも平和をもたらす」というテーマを掲げたのが今号の「Art Maison International」です。
昨年勃発したロシアによるウクライナ侵攻という悲劇。その情勢を世界中の人々が見守り、平和な世界に戻ることを願いました。 しかし、先の見えない未来を前にした今だからこそ、「アートはどんな時代にも平和をもたらす」という、この本のテーマを発信する責務が弊社にはあると考えています。
これまで14の国や地域で日本美術を紹介する美術展を開催してきた私たちが学んだのは、世界中の誰もがアートを好きだということ。そして、アートを眺めている時に人はとても良い顔をしているということです。それは晴れ渡った空の下で深呼吸をする時、雄大な自然や動物たちを眺めている時にも似ています。きっとそんな平穏な心からは、人と人の間に争いや憎しみは生まれないはずです。穏やかで健全な心の状態を取り戻すため、私たちは世界中にアートを届け続けます。 (巻頭挨拶より抜粋)
株式会社 麗人社 30 年の歴史 〜アートにあふれる世界を〜 他
◆監 修:A.M.S.C.
◆装 丁:B4大判サイズ/ハードカバー
◆言 語:全編英文和文併記
◆価 格:8,800円(税込)
◆発行日:2023年3月31日 初版発行
国内外の美術展や美術書への作品発表
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